お客様の成功事例
エキシマレーザで薄膜のパイロット規模から大量生産までのパルスレーザ成膜(PLD)を実現
課題
薄膜成膜技術は、MEMS、半導体、太陽光発電、有機ELディスプレイ、5G通信用RFフィルターなど、さまざまな市場で応用されています。材料特性がますます重要になる新しい複雑な材料システムには、薄膜成膜技術の絶え間ない拡大と品質の向上が必要であり、より幅広い薄膜加工方法をサポートすると同時に、加工方法の最適化を柔軟に行うことが求められています。パルスレーザ成膜(PLD)に特化した企業であるSolmates社(エンスヘーデ、オランダ)は、進化する薄膜産業のために、堅牢で使いやすい成膜装置の開発を目指していました。
ソリューション
Solmates社のチームは、エキシマレーザ光を利用した物理気相成長法(PLD)を用いて、導電性および非導電性の基板上に複雑な化学量論的物質を蒸着しています。同社のPLDシステムは、成膜パラメーターを完全に制御できるため、組成、結晶性、密度、ポロシティ、膜応力など、最終的な薄膜の特性をエンジニアリングすることができます。薄膜メーカーは、他の成膜技術では実現できない電気的および光学的な薄膜特性を得ることができ、さらに新しい材料システムや応用に挑戦することができます。Coherent LEAPエキシマレーザシリーズは、PLDシステムのスループットを左右する高エネルギー(最大1ジュール/パルス)とスケーラブルな出力(80~300 W)を兼ね備えていることから、Solmates社が採用しました。さらに、LEAPレーザは、厳しい製造環境において、24時間365日の工業的な信頼性と、ウェハあたりのコストを最小限に抑えることができるという確立された実績があります。
成果
今日、Solmates社のPLDプラットフォームは標準的なクラスターフレームに組み込むことができ、パイロット規模から大量生産まで対応できます。300 mmまでのウェハサイズに対応した高品質なPLD加工方法の登場により、産業界のお客様は、薄膜成膜能力を拡大し、約30種類の新しい材料や材料システムを成膜ポートフォリオに加えることができます。
「Coherentのエキシマレーザは、当社のパルスレーザ成膜(PLD)システムの中心にあります」。
— Solmates社CEO、Arjen Janssens氏、 オランダ、エンスヘーデ