お客様の成功事例
複数日増幅器の安定性により、表面に結合した触媒の2D分光が可能に
課題
不均一系触媒の有効性は、反応性に対する表面結合の影響によって決まります。金に結合すると、Re(diCN-bpy)(CO)3ClはCO2還元触媒であるため、持続可能なエネルギースキームでの使用の候補となります。2D分光を使用して、表面結合の詳細の一部を調べることができます。しかし、単分子層は非常に弱い光信号しか生成しないため、潜在的に強いバルク信号やバックグラウンド信号(ノイズなど)から分離する必要があります。
成功した研究
カリフォルニア大学サンディエゴ校のウェイ・シオン教授のグループが率いるグループは、最近、この触媒システムを研究するために2DSFGの使用を研究しました。彼らは、マーティン・ザンニの研究室で大学院生としてXiong教授によって最初に開発された技術である和周波発生(SFG)に基づいて実験を行いました。2DSFGは、SFG振動信号が表面と相界面でのみ生成されるため、表面結合触媒の研究に最適です。したがって、結合していない触媒(つまり、溶液中)の2Dスペクトルと比較すると、触媒がどのように結合し、その結合構造がこれによってどのように影響を受けるかが明らかになります。シオン教授は、ラボの主要なウルトラファーストソースとしてAstrellaワンボックスアンプを選択しました。これらの研究では、使いやすさと長期的な安定性が必要だったためです。
成果
さまざまな2DSFGスペクトルピークの均一および不均一な広がりを研究することにより、グループは金表面上の触媒分子の配向を決定することができました。さらに、3DSFGの時間データにより、溶液中の遊離触媒と比較して、表面に結合した分子の振動モードのより速い位相緩和ダイナミクスを測定することができました。
「さまざまな遅延時間でスペクトルの完全なセット(3DSFGデータ)を取得するには、48時間のデータを平均化する必要がある場合があります。これは、レーザの安定性に非常に厳しい要求を課します。この期間中、増幅器の出力が安定していて、ビームポインティング、ビーム品質、パルスエネルギーなどの変動がないことが重要となります」