お客様事例
レーザでコスト効率の高いデイ&ナイトマーキングを実現
課題
「デイ&ナイトマーキング」は、明るい日中から暗い夜間までのさまざまな照明条件下で、ボタンや操作部(ドアロック、窓の開閉、サウンドシステムの調整など)をはっきりと視認できるようにするために、自動車や航空機、装置組込み、コンピュータのキーボードなどに使用されています。
Crestron Electronics, Inc.は、デイナイトマーキングを活用して、商業施設、教育施設、家庭用のカスタムオートメーションやディスプレイ機器に使用されるリモコンやキーパッドに文字やグラフィックを入れています。製品が高度化するにつれ、単純な英数字のマーキングから、グラフィックスやロゴなどの複雑なマークを作る方法が必要になりました。しかし、1〜2台という小ロットの場合が多いため、柔軟性があり、カスタムマークをすばやく作成および生産できるマーキングシステムが必要でした。小ロットで高品質なマーキングを行うためには、二液型射出成形や回転彫刻などの従来のデイナイトマーキングでは対応できず、費用対効果もよくありませんでした。
ソリューション
Crestron Electronics社は現在、デイ&ナイトマーキングにCoherent LME(Nd:YVO4レーザベースのマーキングシステム)を使用しています。このシステムは、スチール製切削工具を用いた回転彫刻では実現できない、より高速で複雑なグラフィックスの再現性を実現しています。また、Coherent LMEシステムソフトウェアは、Crestron Electronics社が自社の顧客にサービスを提供するために必要な機能も提供しています。具体的には、顧客がCrestron Electronics社が提供したアプリケーションを使って簡単にマークを定義し、そのデザインをCrestron Electronics社にアップロードすることで部品を製造できるという体制を実現しています。
成果
Crestron Electronics社は、Coherent LMEを使用することで、英数字や図形(ロゴやアイコン)など、ほぼすべての種類のマークを、正確かつ高い視認性で容易に作成できるようになりました。Coherent Visual Laser Marker(VLM)ソフトウェアを使用することで、Crestron Electronics社のディーラーはコンピュータ画面上にキーパッドのレイアウトを表示し、顧客が要求する記号や名称を定義して、生産工場に電子メールで送信することもできます。Crestron Electronics社は部品にそのマークを入れることができます。VLMソフトウェアは、オペレーターの介入をほとんど必要とすることなく、作業の実行に必要なバックグラウンドタスクをすべて処理します。機械的な方法に比べてLMEの速度が向上したことで、Crestron Electronics社は設備投資を迅速に回収することができました。
「マークの品質は当社の最大の優先事項です。Coherentのシステムは、それに加えて生産速度の向上を実現し、さらに顧客が提供したグラフィックスをマークする処理を簡素化しました」。"
—キース・ジェームス氏、取締役、戦略的サプライチェーン/製造業務担当、Crestron Electronics
図1: Coherent LMEはスチール製切削工具を使った回転彫刻では製造できない、複雑なグラフィックスを生産しています。