バーナード J. クヨー賞

本年の受賞者の発表:バーツラフ・ハヌス氏(ハンガリー、HUN-REN ウィグナー物理学研究センター)。

進展する固体キャリアエンベロープ位相(CEP)検出におけるバーツラフ氏の最先端の研究とその商業への応用については、今後の記事で公開予定です。
本賞の詳細は、下のボタンをクリックしてご覧ください。

賞の詳細

概要

Coherent, Inc.とOptica(旧OSA財団)は、バーナード J. クヨー賞を創設するために提携しました。この賞は、ウルトラファーストレーザの科学と応用に有意義で前向きな影響を与える可能性のある、魅力的で革新的なプロジェクトを追求する若手専門家(最高学位取得後1〜5年)に機会を提供するものです。

 

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昨年の受賞者へのインタビュー:エドアルド・ヴィチェンティーニ

フェムト秒周波数コムによる光回折トモグラフィーの研究と将来の計画について、ヴィチェンティーニ博士に話を伺いました。インタビューの全文と研究内容については、以下をご覧ください。

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"「周波数コムは、非常に長い距離にわたって曖昧さなく周波数距離を測定することができ、なおかつレーザの波長の数分の一の精度で測定することができるため、3次元イメージングにおける新機軸として注目されています。」"

– CIC nanoGUNE ポストドクター研究員 エドアルド・ヴィチェンティーニ博士

受賞者サークル

バーナード J. クヨー賞の歴代受賞者と受賞に至った研究内容についてはこちらをご覧ください。


2022年の受賞者: キアラ・トロヴァテッロ博士

米国ニューヨーク州コロンビア大学のポストドクター研究員であるトロヴァテッロ博士の受賞提案は、光パラメトリックオシレータおよび増幅器に焦点を当てたもので、半導体TMDの設計スタックに基づく、コンパクトな非線形光学および量子光学用の新しい低次元プラットフォームの開発と特性評価を目標としています。

キアラ・トロヴァテッロ博士へのインタビュー

トロヴァテッロ博士に、光パラメトリックオシレータ/増幅器に関する研究、受賞、その他の業績や計画について伺いました。Coherent, Inc.のマルコ・アリゴーニによるインタビュー動画をご覧ください。


2021年の受賞者: ボーエン・リー博士

コロラド大学ボルダー校の博士研究員であるボーウェン リー氏の受賞した提案は、初の双方向全波長分散(BANDi)ファイバーレーザで、1つのレーザ共振器から2つの周波数コムを生成する次世代デュアルコームレーザ源に焦点をあてたものでした。 

ボーエン・リー博士へのインタビュー

リー博士のエキサイティングな研究、ウルトラファーストレーザの科学への影響、そして将来の計画についてお話を伺いました。Coherent, Inc.のマルコ・アリゴーニによるインタビュー動画をご覧ください。


2020年の受賞者: ボー・リー博士

2020年のバーナード J. クヨー賞(ウルトラファーストレーザフォトニクス部門)は、コーネル大学の博士研究員であるボー リー博士に授与されました。ボー・リー氏の研究は、ウルトラファーストレーザ技術の主要な応用である多光子イメージングに焦点を当てたものです。彼の研究は、神経科学や疾病研究の進歩に不可欠なイメージングの深度と速度を向上させる可能性を持っています。 

ボー・リー博士へのインタビュー

コーネル大学での脳構造の画像化に関する研究について、リー博士にお話を伺いました。Coherent, Inc.のマルコ・アリゴーニが行ったインタビュー動画をご覧ください。


2019年の受賞者: デビッド R. カールソン博士

バーナード J. クヨー賞の2019年の受賞者(ウルトラファーストレーザフォトニクス部門)は、米国国立標準技術研究所(時間および周波数部門)のデビッド R. カールソン博士であり、タンタラ(五酸化タンタル、Ta2O5)に基づく非線形効果とフォトニックデバイスに関する彼の研究の重要性が認められました。

デビッド R. カールソン博士へのインタビュー

カールソン博士に、この分野での研究を進めるために、この賞をどのように活用したのか、お話を伺いました。インタビューの全文と研究内容については、下のボタンをクリックしてご覧ください。

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賞の名前の由来

フランス人であるバーナード J. クヨーは、1978年にボルドー大学でレーザ物理学の博士号を取得し、その後スタンフォード大学で3年間の客員研究員を修了しました。1983年にCoherentに入社してからは、レーザグループのエンジニアリングディレクター、ビジネスユニットマネージャー、副社長として、数多くのダイレーザ、LD励起固体レーザ、チタンサファイアレーザの開発に貢献してきました。教育および産業界での類まれなキャリアの中で、65本の文献を執筆し数々の特許を取得しました。1996年にCoherentの社長兼CEOに就任し、2002年までその役職を務めました。その後、2007年に引退するまで取締役会長を務めています。

物理学、レーザー、光工学の発展に生涯をかけ、一生分以上の功績をもたらしたクヨー博士は、彼を友人、同僚、上司、メンターと慕う人々のインスピレーションであり続けるでしょう。2017年の彼の早すぎる死後、CoherentとOptica(当時OSA)が提携してこの賞を創設し、フォトニクスにおける次世代の革新者を評価して、財政的に支援することで彼の遺志を称えることにしました。